『時間の言語学』という本を読みました。

 教員の高橋です。
 最近『時間の言語学』という本を読みました。隠喩の視点から時間の認識をまとめた著書になります。
 おもしろい本でしたのでぜひご覧ください。

 さて、隠喩とは何でしょうか。
 「受験は戦争だ」という言葉を通してみてみます。

 受験と戦争は全くの別物。受験で銃を使うこともなければ人が死ぬこともありません。
 しかし私たち人間は(少なくとも日本語母語話者は)、受験と戦争の間に何らかの類似性を見出しています。

 受験は知識で相手を打ち負かし、合格を目指す。
 戦争は武力で相手を打ち負かし、勝利を目指す。

 受験という抽象的概念を戦争という具体的概念で説明しています。
 このように2つの事物の類似性を利用した比喩を隠喩と呼んでいます。

 うまく相手に伝えるためには2つの事物の間に何らかの類似性が無ければいけません。
 私たちは「受験」と「戦争」が似ていると感じているため、「受験戦争」という言葉が難なく理解できているんですね。